宇宙戦略基金事業・第3期技術開発テーマ「衛星通信利活用を拡大するための汎用地上アンテナ及びユースケースの開発・実証」の実施機関として、シャープが選定
Sharp selected for the Space Strategy Fund’s Phase 3 technology development theme for versatile ground antennas and satellite communications use cases
2026-10-30
JAXAは、宇宙戦略基金事業・第3期技術開発テーマの1つ「衛星通信利活用を拡大するための汎用地上アンテナ及びユースケースの開発・実証」の実施機関に、シャープを選出しました。採択された技術開発課題は「5G-NTN対応小型汎用衛星端末と建機・車載等モビリティ向けユースケースの開発・実証」です。
この事業は、複数の衛星通信サービス・規格に対応する地上アンテナの開発を支援し、自動車や船舶、建設機械、農業機械などへの衛星通信の利用拡大を目指すものです。従来の端末には、サイズや重量の面で車載に適さないことや、特定の衛星通信サービス専用となっていることなどの課題があります。アンテナの汎用化と小型・軽量化、車体などとの一体化を進め、宇宙分野以外のメーカーによる利用や参入を促します。
この事業では、5年間を目途に地上アンテナの開発・実証を行い(TRL7~9相当完了)、2030年代早期までの商用展開を目指します。具体的な開発内容として、以下が例示されています。
・複数の周波数帯や異なる軌道の衛星に対応し、複数の衛星通信サービスを切り替えて利用する技術
・車両などへの搭載・設置を容易にする、小型化・軽量化・省スペース化技術
・開発したアンテナを移動体に搭載し、自動運転などの用途を想定した実証
支援総額は70億円(間接経費を含む)が上限です。支援開始後3年目を目途にステージゲート評価を行い、その結果により、さらに最長2年間の支援が可能となっています。支援対象には、アンテナの車体への実装や通信モジュール、ソフトウェアなど、利用実証に必要な費用も含めることができます。
シャープは、地上の5G技術を衛星通信に適用する「5G NTN」に対応した衛星通信端末の開発を進めています。2026年10月には、情報通信研究機構(NICT)と共同で、鹿島宇宙技術センター(茨城県鹿嶋市)に5G NTNの技術検証・通信試験用設備を構築したと発表しました。
同設備は2026年内の運用開始を目指しており、運用開始後には、衛星通信端末を自動車やドローンに搭載した通信試験や、通信を維持したまま地上ネットワークと衛星通信を切り替えるハンドオーバー技術の検証などを予定しています。
今回採択された課題の概要は、契約締結・交付決定後に公表される予定です。対応する衛星通信サービスや端末の仕様、実証の具体的な内容については、今回の採択結果では明らかにされていません。
*NTN:Non-Terrestrial Network(非地上系ネットワーク)
【参考】
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