HIMERAとGomSpace、ウクライナ独自の衛星通信網に向けた実証衛星OBRIA NANOの軌道上運用を開始
HIMERA and GomSpace begin operating OBRIA NANO test satellite for an independent Ukrainian communications network
2026-10-27
軍用通信システムを開発するHIMERA(ウクライナ)と、小型衛星メーカーのGomSpace(デンマーク)は、ウクライナ独自の衛星通信網の構築に向けた実証衛星「OBRIA NANO」の軌道上運用を開始したと発表しました。同衛星は2026年10月1日、SpaceXのライドシェアミッション「Transporter-18」で打ち上げられました。
OBRIA NANOは、ウクライナの将来の衛星通信コンステレーション「OBRIA」に向けた最初の試験衛星です。ウクライナ側の事業者が管理し、軌道上での技術試験を通じて、実運用システムの設計に必要な情報を収集します。両社は、外国の通信サービス事業者への依存を減らし、通信経路の多様化と安全保障上の通信能力の強化を目指しています。
HIMERAの共同創業者兼CEOのMisha Rudominskiがウクライナの技術メディアdev.uaに説明したところによると、OBRIA NANOは8UサイズのCubeSatで、ウクライナ側の発注によりGomSpaceがデンマークで製造しました。打上げ翌日の10月2日に最初の信号を受信し、初期通信を確立。その後、搭載システムの点検や機器の設定、テレメトリー(衛星の状態を示すデータ)の解析を進めています。
OBRIAでは長期的に、ウクライナ全域をカバーし、欧州の衛星通信網の能力を補完するネットワークの展開を計画しています。次の段階として、衛星と地上通信端末の生産をウクライナ国内に移し、同国における衛星通信技術の蓄積と製造能力拡大を進める方針です。
資金面では、初期段階は参加企業の自己資金で実施したとしています。HIMERAのCEOによると、今後のコンステレーション構築には外部投資家からの資金と借入を活用する方針で、ネットワーク構築段階でウクライナ政府の資金を受け入れる計画はないとしています。また、新たな企業・機関との提携にも意欲を示しています。
OBRIAは現在、最初の衛星による技術実証段階です。実運用するコンステレーションの衛星数や軌道構成、通信容量、サービス開始時期などは、今回の実証結果を経て今後検討される予定です。HIMERAによると、今後の展開はOBRIA NANOの試験結果、採用する技術、地上インフラの準備状況を踏まえて進められます。
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