欧州宇宙機関、The Exploration Companyに宇宙補給船開発プロジェクトALLADINのフェーズ2契約を授与
European Space Agency awards Phase 2 contract for the ALLADIN space supply vessel development project to The Exploration Company
2026-09-10
欧州宇宙機関(ESA)は、The Exploration Company(TEC、ドイツ)に宇宙補給船開発プロジェクト・ALLADINのフェーズ2契約を授与しました。契約額は、宇宙補給船による国際宇宙ステーションへの輸送実証ミッションに3億1000万ユーロが確定。プラス、オプションで2回の実証ミッションの契約見込み額が4億5000万ユーロとなります。
ESAのALLADIN(Autonomous LEO Accelerated Demo Docking to ISS Node)は、元々フェーズ1ではLCRS(LEO Cargo Return Service)というプロジェクト名でしたが、フェーズ2でリネームされました。
2022年に採択されたこのプロジェクトは、国際宇宙ステーション(ISS)や米国で開発が進む各種商業宇宙ステーションへの往復が可能な欧州独自の宇宙補給船(Space Cargo)の開発を目指しています。フェーズ1では、TEC社とThales Alenia Spaceの2社が選定され、初期開発が進められていました。開発する宇宙補給船は、国際宇宙ステーションへの輸送実証ミッションを、2029年には実施することが要求されています。ISSは2030年に退役することが決定しており、残り期間が短い中で、ISSへの輸送実証を間に合わせる意味で、新たなミッション名に「Accelerated」(加速)が含まれています。
今回のフェーズ2契約に基づいてTEC社は、初回のISS輸送実証ミッションを行う予定です。TECは、再使用型の宇宙補給船Nyx Earthの開発を進めています。低軌道(LEO)輸送用のNyx Earthは大きさが直径約4m、全長約7mで、ISSに自律ドッキングが可能です。ISSへの飛行では2600kgの与圧ペイロードを輸送する計画です。Nyx Earthの宇宙から地球への下り輸送量は最大3000kgで、軟着水により海上に帰還します。その後、機体の点検・補修を行い、次のミッションを実施可能です。最大10回の再使用が可能な仕様となっています。
今月9月8日、TEC社はシリーズCラウンド資金調達で4億5000万ドルを獲得したことを発表しました。ALLADINの資金支援はESAと民間の共同出資(Co-funding)方式で、ESAが60%、民間が40%となっています。TEC社では、すでにAxiom、Starlab、Vastなど商業宇宙ステーション開発企業との輸送予約が10ミッション分、金額で20億ドル相当を予約契約しているとしています。
ALLADINのフェーズ2は、1社に絞られたわけではなく、今回まずTEC社の契約が発表された形です。ESAとThales Alenia Spaceとの契約状況については、今後改めて発表があると見られます。
【参考】
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【関連リンク】
LEO Cargo Return Service(LCRS)
