The Exploration Company、宇宙補給船Nyxと再使用型ロケットエンジンStormの開発推進に向けて大規模資金調達を実施
The Exploration Company secures major funding to push forward development of Nyx space cargo vehicle and reusable Storm rocket engine
2026-09-08
The Exploration Company(TEC、ドイツ)は、シリーズCラウンド資金調達で4億5000万ドルを獲得したことを発表しました。同社によれば欧州の宇宙企業のシリーズCとしては過去最大の調達規模とのこと。シリーズCラウンドは、Bessemer Venture Partners、Atomico、EQT運用のScaleup Europe Fundが共同でリードしました。今回の調達により、TEC社の累計資金調達額は6億8000万ドルに達しました。
今回の調達資金は、第1の優先事業として同社が開発を進める宇宙補給船Nyxの推進に充てられます。また並行して第2の戦略案件と位置づけるロケットエンジンStormの開発を加速する計画です。
TECは欧州宇宙機関(ESA)のカーゴ宇宙船開発プロジェクト、LEO Cargo Space Return(LCSR)に選定された2社のうちの1社で、宇宙補給船Nyx Earthの開発を進めています。Nyxでは、LCSRで要件となっている2028年以降の国際宇宙ステーション(ISS)への初飛行、ドッキング、地球帰還の実証実施を目指しています。
Stormは、超大型ロケットの1段目搭載を想定した再使用型のロケットエンジンです。エンジンは、フルフロー二段燃焼サイクル(FFSC)方式で、推進剤はバイオメタンと液化酸素となります。高効率で性能が高いロケットエンジンである反面、構造、配管や制御が複雑で難易度が高いとされています。SpaceX社が開発中の次世代大型ロケットStarshipに搭載されているRaptorエンジンがFFSC方式で、現在、同社により試験飛行が繰り返されています。
Stormは推力180トンで、将来の超大型ロケットに搭載される計画です。このロケットは地球低軌道に40トンクラスの輸送能力を持つことが構想されています。ロケットはTEC社が開発すると見られ、同社ウェブサイトでは一時、Yreneロケットの名称で開発が進められることが開示されていました。
(フルフロー二段燃焼サイクル・FFSCについて)
FFSCは、燃料と酸化剤の全量をそれぞれ別の予燃焼室(プレバーナー)でガス化させてからメインの燃焼室に送り込んで燃焼させる方式です。推進剤の全量をメイン燃焼室に送ることができ、またタービンを回した後の高圧ガスをそのままメイン燃焼室に噴射できるため、燃焼室圧力を非常に高く設定でき、高い比推力を得られます。
【参考】
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【関連リンク】
LEO Cargo Return Service(LCRS)
