NASA Swift宇宙望遠鏡の軌道上寿命延長ミッション、目標を変更し寿命延長を断念

NASA’s Swift space telescope orbit life-extension mission abandons life extension and shifts objectives

2026-08-19

NASAは、Swift宇宙望遠鏡の軌道上寿命延長ミッションの目標を変更、寿命延長を断念する方針を発表しました。Swift宇宙望遠鏡は、地球低軌道上で高度低下により大気圏に突入し焼失が予想されています。ミッションでは、Katalyst Space Technologies社のLINK宇宙機でロボット把持機構によりSwiftにドッキング後、上昇し軌道修正を行う計画でした。

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Credit:NASA’s Goddard Space Flight Center Conceptual Image Lab / Neil Gehrels Swift Observatory

今年7月3日にローンチされたKatalyst Space社のLINK宇宙機は、その後コミッショニング中に姿勢制御に異常が発生、機体が回転状態となりました。その後、スラスタ噴射などの修正作業により機体回転を大幅に抑えることに成功。LINKはまだSwift寿命延長(高度上昇)を遂行できる可能性があるとして、フライトソフトウェア更新やアプローチ修正などがNASAとKatalyst社で行われていました。この段階では8月末にLINKによるSwiftへのアプローチを実施予定となっていました。
今回の方針決定により、LINK宇宙機はSwiftに対するロボット把持(ドッキング)も高度上昇も行わないことになります。ただしLINKによるSwiftへの接近・近接運用(RPO)は実施し、今後のための技術実証とする予定です。

Swift寿命延長(救出)ミッションは、2025年9月にNASAからKatalystに3000万ドルで契約授与されました。元々Katalystは、2026年6月に軌道上RPO実証を行う計画がありましたが、Swift落下リスクを受けて、この救出ミッションに切り替えた経緯があります。昨年9月から準備期間1年未満の遅延が許されない状況でハイリスク・ハイリターンミッションの準備を完了し、ローンチ、寿命延長にトライしたことは、それ自体に価値や得るものがあったとNASAは評価しています。
Swift望遠鏡は2004年に地球低軌道(LEO)に打ち上げられ、20年以上運用されてきた宇宙観測衛星です。長期の運用を通じて、軌道減衰により高度600kmから高度400kmへと降下、太陽活動の活発化による大気抵抗の増加でさらに減速をしています。高度上昇による寿命延長を断念した結果、Swiftは今年中には大気圏に突入するとNASAでは予測しています。


【参考】

NASA

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