Isar Aerospace、カナダのSpaceport Nova Scotiaに専用打ち上げ施設の建設へ
Isar Aerospace to build a dedicated launch facility at Spaceport Nova Scotia in Canada
2026-07-07
ドイツのローンチ企業Isar Aerospaceは、カナダNova Scotia宇宙港での専用打ち上げ施設の建設を含む長期使用契約を、同宇宙港を運営するMaritime Launch Services社と正式に締結したことを明らかにしました。契約は、トルコの首都アンカラで開催されたNATO首脳会議の防衛産業フォーラムにて、両社代表により署名されました。今年5月に両社は協業に合意、意向書(LOI)を締結していました。またIsar社は、北米拠点としてカナダに現地法人Isar Aerospace Canada Incを設立したことを併せて発表しました。
カナダ東部・ノバスコシア州カンソにあるNova Scotia宇宙港は、現在、Maritime Launch Services社(MLS)により建設が進められています。同宇宙港は、カナダ初の商業軌道投入用ローンチサイトで、軍民両用での運用が計画されています。今年3月、カナダ政府はNova Scotia宇宙港に2億カナダドルの投資を発表。近年の欧州での動きと同様、他国依存を減らしカナダの自律的な宇宙アクセス能力確立を目指す姿勢を明らかにしています。同宇宙港は、東に向けて大西洋が開けており、地球観測や通信衛星向けの極軌道や中・高傾斜角軌道へのローンチに有利な立地となります。
今回の契約は、ローンチサイトの10年間長期使用契約で、5年間の延長オプション2回がついたものです。MLSは、ローンチパッドを含む認可済みローンチサイト、組立・統合・試験施設、打ち上げ運用センター、ペイロード統合施設を提供します。Isar社は、ローンチパッドの設計と運用、同社Spectrumロケットによる打ち上げ運用を提供します。IsarはMLSへ四半期ごとの使用料とサービス費用を支払う予定です。
Nova Scotia宇宙港の専用ローンチ施設の建設は2026年に開始、初の軌道打ち上げは2028年の予定です。Isar社はSpectrumロケットの量産体制を構築しており、2029年には年間最大で40回のローンチが実施可能となるポテンシャルがある、としています。
Isar Aerospace社は、新型ロケットSpecrumを開発中です。Spectrumは全長28m、直径2mの2段式ロケットで、推進剤は液体酸素とプロパンを使用しています。ペイロード輸送能力は地球低軌道(LEO)へ1000㎏、太陽同期軌道(SSO)に700㎏と公表されています。Isar Aerospaceは昨年3月にノルウェーのAndoya宇宙港で初回ローンチを実施しましたが、打ち上げ約30秒後に早期中断、失敗に終わっています。同社では2回目ローンチを準備中となっています。
【参考】
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