小惑星探査機「はやぶさ2」、小惑星「トリフネ」への超接近フライバイを実施

The asteroid probe ‘Hayabusa2’ carries out an ultra-close flyby of the asteroid ‘Torifune’

2026-07-06

JAXAは、小惑星探査機「はやぶさ2」の拡張ミッションで小惑星「トリフネ」に対するフライバイ(接近飛行)および観測に成功しました。フライバイの最接近時刻は、日本時間の2026年7月5日18時30分、トリフネとの相対速度は秒速約5.3kmで、最接近距離については事後解析で判明する予定です。計画では小惑星トリフネの中心から約1kmの至近距離を、秒速約5km(相対速度)で、すれ違う形でフライバイするとしていました。なお小惑星の名称「トリフネ」は公募で決定したもので、日本神話の船の名前に因んでいます。フライバイミッションの安全を祈願してつけられものです。

article image
Photo Credit: JAXA, The University of Tokyo, Chiba Institute of Technology, Institute of Science Tokyo, AIST, Paris Observatory, IAC

また、はやぶさ2に搭載の4つの機器による観測データ取得にも成功しました。観測機器は、光学航法カメラ(ONC-T:写真撮像)、中間赤外カメラ(TIR:表面温度計測)、近赤外分光計(NIRS3:構成物質調査)、レーザ高度計(LIDAR: 距離測定)となります。
はやぶさ2は2014年にローンチ、小惑星「リュウグウ」から地球へのサンプルリターンに2020年に成功。その後は「はやぶさ2拡張ミッション」へと移行しており、今回のフライバイはその一環として実施されたものです。今後、はやぶさ2は最終目的地の小惑星「1998 KY26」を目指し、2031年に到着、探査予定となっています。

今回のフライバイは、小惑星への超接近飛行により将来的な地球防衛の技術実証とする狙いがあります。地球防衛は、地球に衝突する可能性がある小惑星や隕石を検知し、衝突が予測される場合、その対策を講じる活動です。探査機の小惑星への超接近飛行技術の実証により、将来必要となった場合に備えて、探査機を小惑星に衝突させ軌道変更させる技術の獲得へのステップとなります。また地球に衝突予測の小惑星が検知された場合に、宇宙で運用中の既存探査機に向かわせて緊急調査を行う技術にもつながると想定されています。


【参考】

JAXA

★ リンクURLは掲載日時点で有効のものです

【関連リンク】

宇宙探査・宇宙活動

公的機関・政府政策

宇宙研究・科学

JAXA

はやぶさ2拡張ミッション

地球防衛(プラネタリー・ディフェンス)

地球近傍天体(NEO)


△ 一番上に戻る