アメリカ宇宙軍、2機の宇宙機を使用した軌道上戦術演習VICTUS HAZEミッションの運用を開始
The US Space Force has commenced operation of the VICTUS HAZE mission, an in-orbit tactical exercise involving two spacecraft
2026-06-22
アメリカ宇宙軍・宇宙システム司令部(SSC)は、2機の宇宙機による軌道上での戦術演習ミッションVICTUS HAZEの運用を開始しました。2機の宇宙機はRocket Lab社のPioneerと、True Anomaly社のJACKALになります。
2026年6月19日、Rocket Labはスタンバイ状態でSSCからのローンチ指令を受領。指令の16時間42分後にElectronロケットで、ニュージーランドの同社発射施設Launch Complex1よりPioneer宇宙機を打ち上げました。目標軌道は指令で通知され、4時間で軌道計算を完了したとしています。また指令の約37時間後には宇宙機のコミッショニングを完了し、そのまま運用に入りました。ミッションが目標としていた、指令後24時間以内のローンチ、72時間以内の宇宙機コミッショニング完了、のいずれも大幅に早くクリアしました。
True AnomalyのJACKAL宇宙機は、先行して先月5月3日にSpaceX社Falcon9ロケットのライドシェアで打ち上げられ、地球低軌道上で待機中でした。JACKALは当初、Firefly Aerospace社のAlphaロケットを使用して24時間以内の迅速ローンチが予定されましたが、昨年発生したAlphaの不具合などを受けて、SpaceXに変更されたものです。その後、JACKALは軌道上でコミッショニングを完了、今回投入されたRocket LabのPioneerと2機で運用開始となりました。ミッションは2機の1対1のロールプレイで、相互に正体不明・意図不明の宇宙機に対して近接運用(RPO)を行い、状況把握(SDA)能力を実証します。
宇宙システム指令部(SSC)は、脅威に対する宇宙での即応能力の向上を目指す、戦術即応型宇宙ミッション(TacRS: Tactically Responsive Space)、VICTUSシリーズを運用しています。Victus Hazeは、軌道上の衛星や宇宙機に対する敵対的行動に即応することを想定した現実的な脅威対応シナリオの演習ミッションです。2024年にRocket Lab社とTrue Anomaly社の2社に宇宙機製造を含むミッション契約が授与されていました。
VICTUSシリーズの今後のミッションとしては、Impulse Space社の軌道間輸送機で低軌道から静止軌道へ移動し運用予定のVICTUS SURGOや、Firefly AerospaceのAlphaによりペイロードの迅速打ち上げを行うVICTUS SOL、などが予定されています。
【参考】
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