L3Harris、NASAの深宇宙ミッション向け次世代型原子力電池の設計を完了
L3Harris completes design of radioisotope thermoelectric generator for NASA’s deep-space mission
2026-05-14
L3Harrisは、次世代型の放射性同位体熱電転換器(Next Gen RTG: Radioisotope Thermoelectric Generator)の詳細設計審査(CDR)を2026年4月2日に完了したことを発表しました。CDRの完了により製造フェーズに入ることになり、2030年代早期には実機ユニットをNASAの深宇宙ミッションに提供可能となる見込みです。現在、検討されているミッションとして天王星探査などがあるとしています。
RTGは原子力電池の一種で、プルトニウム238などの放射性物質が崩壊する際に放出する熱を利用して発電する技術です。半減期が長い同位体を使用することで数十年レベルの長期間にわたり発電可能な装置が得られます。太陽光発電に頼らずに長期間の発電が可能なため、深宇宙探査の電源で使用されてきた歴史があります。
L3Harrisは、現在火星で運用されているCuriosityとPerseveranceのローバー2機に搭載されているMulti Mission RTG(MMRTG)を開発したほか、原子力推進装置や月面原子力発電の開発なども手がけています。
今回のNext Gen RTGは、2021年に米国エネルギー省(DoE)からL3Harrisが主契約者として開発を受注したもので、旧式のGeneral Purpose Heat Source-RTG (GPHS-RTG) を改良・進化させたものとなります。GPHS-RTGは、NASAの土星探査機Cassiniなどに搭載された実績を有しています。
Next Gen RTGは、深宇宙飛行時の真空環境に最適化されており、既存のMMRTGより高出力で、稼働開始時の出力は250ワットとのこと。Next Gen RTGの実用化により、海王星と衛星トリトン、カイパーベルト天体、さらに恒星間探査など今後の深宇宙探査の可能性が広がることが期待されます。
【参考】
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