JAXAと欧州宇宙機関、地球防衛に関する協力覚書を締結

JAXA and the European Space Agency sign a memorandum of cooperation on planetary defence

2026-05-08

JAXAと欧州宇宙機関(ESA)は、地球防衛分野の協力覚書(MOC)を締結しました。またこのMOCの枠組みの下、小惑星アポフィス探査計画(RAMSES)に関する協力協定も結ばれました。協定は2026年5月7日、ドイツ・ベルリンのイタリア大使館で山川宏・JAXA理事長とジョゼフ・アッシュバッカーESA長官により署名されました。
JAXAとESAは、2024年11月に将来の大型協力に関する共同声明を発表しました。この中には地球防衛に関する協力も含まれており、今回の協定で両機関の協力強化と地球防衛の取り組みを具体化した形になります。

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Credit: ESA

地球防衛(Planetary Defence)は、地球に接近する小惑星や隕石などの小天体の早期発見、軌道分析と衝突リスク評価、および衝突回避・軽減策を講じることを目的とする取り組みです。宇宙機関、天文台やスペースガードなどの団体が監視活動を組織的に行っています。
小さい隕石の地球衝突は日常的に発生していますが、大気中で燃え尽きて消滅します。一方、大型の隕石衝突は地上に破壊をもたらすリスクがあります。2013年にロシアのチェリャビンスク州に落下した隕石(チェリャビンスク隕石)は、直径17m程度と推計されています。隕石は落下中の上空29kmで大爆発し、発生した衝撃波により建物の窓ガラスやドア多数の破損と、1000人以上の負傷者を出しました。

小惑星アポフィス探査計画(RAMSES)は、2029年4月に地球からの距離32,000kmにまで接近する小惑星アポフィスを詳細に調査するESAとJAXAの共同ミッションです。アポフィスは幅375m程度のサイズと見られています。上空32,000kmは、地球の静止軌道よりも低い高度で、この近さで小惑星が地球に接近するのは5千年から1万年に一度の機会とされています。今年2月、ESAはRAMSESミッションの開発の主契約者としてOHB Italiaと契約しています。JAXAは、RAMSES探査機に搭載する薄膜軽量太陽電池パドル(Solar Array Wing: SAWs)、熱赤外センサを提供するほか、打ち上げをH3ロケットで実施する計画です。Ramsesは、2029年4月のApophisの地球接近に合わせて、2028年4月に打ち上げる必要があります。


【参考】

JAXA

ESA

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