欧州宇宙機関、低軌道測位衛星システム実証・Celesteミッションの初回打ち上げを実施

The European Space Agency carries out the first launch of the Celeste mission to demonstrate a low-Earth orbit positioning satellite system

2026-03-28

欧州宇宙機関(ESA)は、低軌道測位衛星システム(LEO PNT)・Celesteミッションの初回となる衛星2機の打ち上げを実施しました。衛星打ち上げは2026年3月28日、Rocket Lab社のElectronロケットに搭載され、ニュージーランド・マヒアの同社施設Launch Complex1にて行われました。衛星2機は高度510kmの低軌道に投入されました。このミッションは当初「LEO-PNT」ミッションの呼称でしたが2025年9月に「Celeste」とリネームされています。

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Photo Credit: ESA

Celesteは低軌道(LEO)衛星による測位システムの技術実証ミッションになります。2024年3月にESAより主契約者2社(スペイン・GMV Aerospace and DefenceおよびThales Alenia Space France)に契約が授与され、欧州企業コンソーシアム2チームで並行して開発が進められてきたものです。
Celesteミッションでは全体で衛星11機を軌道投入予定です。今回のローンチでは、両チームから1機ずつ最初の実証機IOD1と2が展開されました。IOD1/2実証機は12Uと16Uサイズの超小型衛星で、来年予定されている後続の実証機の打ち上げに先行してシステム検証とコア技術実証を行い、技術的リスクの低減を図るものです。国際電気通信連合(ITU)の規制に準拠し、ミッションの運用段階に必要なLバンドおよびSバンドの周波数帯で実証を行う予定です。

従来の測位衛星システム(GNSS)は、主に高度約2万kmの中軌道(MEO)に展開されてきました。地表からの距離が長くPNT信号が減衰するため、妨害(ジャミング)やスプーフィングに弱いという問題が顕在化しています。低軌道測位衛星システム(LEO PNT)は、高度500~1000km程度の低い高度に測位衛星を配置することで、減衰や妨害に強い高強度かつ高精度のPNT信号を配信することが可能になります。
欧州は現在、測位衛星システムGalileoや衛星航法補強システムEGNOSを運用し、世代更新も計画されています。Celesteミッションの実証成果を踏まえて、将来的には低軌道衛星測位システムを社会実装することが構想されています。これは、現行の中軌道システムを補強するもので、高精度PNT信号によるセンチメートルレベルの位置情報を活用した新用途の実現が見込まれます。新たな用途には自律交通システム(車、空中、海上)、都市部や屋内での位置情報サービス、などが含まれます。


【参考】

欧州宇宙機関

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【関連リンク】

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欧州宇宙機関(ESA)

Rocket Lab

Thales Alenia Space

Celeste (低軌道測位衛星コンステレーション)

LEO測位衛星システム(LEO PNT)


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