欧州宇宙機関、静止衛星-航空機間の光通信リンク実証に成功

European Space Agency successfully demonstrates optical communication link between geostationary satellite and aircraft

2026-02-26

欧州宇宙機関(ESA)は、静止衛星と飛行中の航空機間でのGbps級レーザー通信実証に成功した、と発表しました。実証は昨年12月に、ESA、Airbus Defence and Space社、TNO(オランダ応用科学研究機構)およびTESAT社(ドイツ)の4者の協力で実施されたものです。

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Credit: ESA

フランス・ニームで行われた実証飛行では、航空機に搭載したAirbus社のUltraAirレーザー端末が、高度36000kmの静止衛星Alphasat-TDP1との間に2.6Gbpsの光通信リンクを確立しました。リンクは航空機端末からの送信で、数分間にわたり安定接続を実現したとのこと。UltraAirはESAのScylightプログラムの一環として開発されました。Scylightは、ESAの光通信と量子通信の開発プログラムです。

衛星光通信は、高速大容量、妨害や傍受に対する安全性、電波のような周波数制約がない、などの利点から世界的に開発が進められています。光通信は電波と異なり直進性が強く、端末間の位置捕捉技術が要求されます。高速移動する航空機で、振動や変化する大気条件などの障壁をクリアして安定接続を実現した今回の実証は、実用化に向けてのステップとなります。航空機内接続(In-Flight Connectivity)に対する需要は増加しており、今後、光通信も取り入れた機内接続の実現も見込まれます。
衛星・航空機間の光通信リンクでは、2025年7月にアメリカ宇宙開発庁(SDA)が実証に成功しています。実証では、Kepler Communications US社の高度約500kmの低軌道(LEO)通信衛星と、General Atomics Electromagnetics Systems(GA-EMS)社の光通信ターミナル(OCT)を搭載した航空機の間で双方向の通信接続に成功しました。SDAは大規模な軍事衛星コンステレーション、PWSA(増殖型戦闘宇宙アーキテクチャ)の構築を進めており、このコンステレーションのTransportレイヤーに、光通信機能を実装する計画です。


【参考】

欧州宇宙機関

TNO(オランダ応用科学研究機構)

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