NASA、宇宙機ドッキングによる宇宙望遠鏡Swiftの衛星寿命延長ミッションをKatalyst Space Technologiesと契約

NASA contracts Katalyst Space Technologies for life extension mission to save Swift space telescope via spacecraft docking

2025-09-24

NASAは、軌道減衰で高度が低下した宇宙望遠鏡Swiftを、宇宙機のドッキング・上昇で救出するミッションをKatalyst Space Technologiesと契約しました。契約額は3000万ドル。

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Credit: NASA (Neil Gehrels Swift Observatory)

Swift宇宙望遠鏡は2004年に打ち上げられ、ガンマ線バーストの観測などで20年以上にわたり実績を残してきました。この間、軌道減衰などにより高度は600kmから400kmへと低下、最近の太陽活動の活発化により増した大気抵抗でさらに減速しているとのこと。Swiftには推進装置がなく、このまま対策をしなければ大気圏に無制御で再突入し焼失する可能性が高まっています。Swiftの代替衛星のプランは現状ないとのこと。再突入のリスクは2026年中ごろで50%、2026年末で90%と推測されています。

Katalyst社は、2020年創業で宇宙機ロボットや軌道上サービスの開発を手がける企業です。既存衛星に後付けで宇宙状況把握用(SDA)センサなどを取り付けるサービスを計画しています。既存衛星には事前の取付用ハードウェアなどの準備不要で後付け改修(Retrofit)が可能としています。
今回の契約に基づいて、Katalyst社は残り8か月で宇宙機によるSwift望遠鏡へのRPO(接近・近傍運用)、カスタマイズされたロボット把持機構によるドッキング、そして高度上昇によるSwiftの軌道修正を実施する計画です。Swift望遠鏡は、ドッキング機構などの準備はない非協力衛星となります。同社ではもともと2026年6月に軌道上RPO実証を計画していましたが、Swift望遠鏡の落下リスクを受けてこの救出ミッションに切り替えたとのことです。衛星落下のタイムリミットがあるため、準備の遅れが許されないミッションとなります。このミッションに成功すれば、既存衛星の大半がそうである軌道上の非協力物体に対するメンテナンスや寿命延長などの技術実証になります。

またKatalyst社では2027年にはロボット宇宙機NEXUSを静止軌道(GEO)に投入し、アメリカ宇宙軍や民間のGEO衛星へのハードウェア後付けやアップグレードを行う計画を有しています。


【参考】

Katalyst Space Technologies

NASA

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【関連リンク】

衛星運用

軌道上サービス

NASA

Katalyst Space Technologies

Swift宇宙望遠鏡 (衛星寿命延長ミッション)

軌道上補給・衛星寿命延長


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