欧州宇宙機関と欧州気象衛星開発機構、次世代静止気象衛星MTG-S1を打ち上げ
European Space Agency and EUMETSAT launches MTG-S1 satellite
2025-07-01
欧州宇宙機関(ESA)と欧州気象衛星開発機構(EUMETSAT)は、次世代静止気象衛星MTGシリーズ(Meteosat Third Generation)の2号機となるMTG-S1の打ち上げを実施しました。
衛星打ち上げは2025年7月1日、SpaceXファルコン9ロケットに搭載し、米国フロリダ州のケネディ宇宙センターLC-39Aより行われました。衛星との交信とソーラーアレイ展開はともに確認されています。
MTG-S1はハイパースペクトル赤外サウンダが搭載されています。従来の気象衛星に搭載されているイメージャは大気状態をほぼ平面(2次元)として観測しますが、赤外サウンダは高度別に幾重にもスライスしたような立体的な3次元観測が可能になります。欧州上空の大気状態に関して、30分サイクルで気温と湿度の3次元観測が可能になり、暴風雨など極端な気象時のリアルタイムな詳報(ナウキャスト)ができるようになります。また欧州アフリカ上空のエアロゾル、オゾン、二酸化窒素(NO2)、二酸化硫黄(SO2)などの大気汚染物質を60分サイクルで把握可能としています。
赤外サウンダの静止軌道への投入は欧州初となります。また赤外サウンダは日本の次期静止気象衛星ひまわり10号への搭載が計画されています。
MTG-S1衛星にはもう1つ、コペルニクス計画のSentinel 4ペイロードが搭載されています。Sentinel 4は紫外可視近赤外(UVN)分光観測により欧州・北アフリカの大気質や温室効果ガスの濃度のモニタリングを行います。
MTG衛星シリーズは3機構成の衛星フリートが2セット、合計6機が計画されています。3機の構成はイメージャを搭載したMTG-I(Imager)が2機と、赤外サウンダ搭載のMTG-S(Sounder)が1機のセットになります。MTGの初号機MTG-I1は2022年に打ち上げられました。次回MTG-I2は現状では2026年第3四半期に打ち上げが計画されています。MTGシリーズは、2040年代までの欧州の気象観測を担う予定です。
MTGはESAとEUMETSATの共同ミッションで、ミッションの主契約者はThales Alenia Spaceです。同社はMeteosatシリーズ3世代にわたり主契約者を継続しています。今回MTG-S1衛星と赤外サウンダのプライムメーカーはOHB Systems社、Sentinel4はAirbus Defense and Spaceが担当しました。
【参考】
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MTG (Meteosat Third Generation)
