欧州宇宙機関の宇宙望遠鏡ユークリッド、打ち上げに成功。暗黒物質とダークエネルギーの謎解明の手がかりとなる観測開始へ向け飛行中

ESA Euclid Lifts Off Embarking to a Scientific Mission to Discover Mystery of Dark Matter and Dark Energy

2023-07-01

欧州宇宙機関(ESA)は、宇宙望遠鏡を搭載した宇宙機「ユークリッド」のローンチに成功したと発表しました。打ち上げは米国時間7月1日、フロリダ州ケープカナベラルの宇宙軍基地より、スペースXのファルコン9で実施されました。ドイツにあるESAの地上運用センターはユークリッドとの交信を確認しています。

ユークリッドには、2種類の宇宙望遠鏡が搭載されています。1つは可視光観測のVIS(Visiblle Instrument)で、もう1つは近赤外線観測用のNISP(Near Infrared Spectrometer and Photometer)となります。VISは36個のCCDセンサで約6億ピクセル(4Kの70倍)の解像度の撮像が可能とされ、10億以上の銀河の形状観測に使用予定です。
NISPは、銀河からの近赤外線を分光測定することで赤方偏移を計測し、銀河との距離が計算可能になるものです。この2種類の観測の組み合わせにより、銀河の正確な形状と位置を把握し、宇宙の3Dマップを作成することができます。

ユークリッドは、100億光年先までまたがる数十億の銀河を観測することで、かつてないほど大規模で精確な宇宙の3Dマップを作成する予定です。銀河団の形状、位置、動きを詳細に把握することは、暗黒物質やダークエネルギーの謎解明への手がかりとなることが期待されるほか、天文学やその他多くの科学分野にも貴重なデータをもたらすと見込まれます。
ユークリッドは現在、地球から150万km離れた太陽・地球系ラグランジュ点L2に向けて飛行中で、4週間後にL2周回軌道に投入、観測機器の試験・較正などを行い、順調に進めば3か月後(10月ごろ)に観測開始の予定です。ミッションは6年間の予定と発表されています。
ユークリッドの名前は、古代エジプトの数学者・天文学者であるエウクレイデス(英語名:ユークリッド)に由来しているとのこと。


【参考】

欧州宇宙機関:プレスリリース

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